※写真中央の白い小さなシミの様な天体が「超新星残骸」のM1かに星雲です。
写真は望遠鏡を通し肉眼で見た感じに写っています。
超新星残骸とは、太陽質量の約8倍以上の重い星が末期に超新星爆発を起こし、
その残骸が星雲のように残ったものです。
爆発が起きたのは今から1000年程前の、1054年の5月~6月です。肉眼では見えなかった星が突然金星程の明るさ(―6等星)で輝きました。古い言葉で「客星」と言います。
我が天の川銀河の中で起きた超新星爆発は、人類が記録を残す様になってから5回起きており、その3回目が「かに星雲」です。
※7000光年という遠さでも-6等星で輝いたのですから、オリオン座のベテルギウス(地球から500光年)が爆発したら何れ程明るく輝くのでしょうか!
※倍率を上げると「かに星雲」の名前の由来となった独特のかにの甲羅の様なフィラメント構造の赤い色が現れます。
また写真には写っていませんが、星雲の中心には超新星爆発後に元の星が「中性子星」として残っており、それが「パルサー」であつたため、天体物理学上重要な天体となりました。
詳しくは次回にしたいと思います。