天の川銀河の星めぐり

天の川銀河の天体を、天体望遠鏡で見た感じにコリメート撮影で星めぐり中です。

超新星SN2022hrs(おとめ座)

春の星座と超新星撮影範囲 2020.06.16 Canon 10mm F3.5 25秒奥三河総合センター

おとめ座にある「おとめ座銀河団」に属する銀河に、明るい超新星が現れたので写し    てみました。

 位置はりょうけん座のコル・カロリとおとめ座のポリマの中間あたりです。

超新星SN2022hrs(写真矢印) 2022.05.18 20h07m 20cm反射f1000mm直焦点+CMOSカメラ近赤外 13.5等星

超新星はNGC4647という渦巻銀河に現れました。距離は約6300万光年で、となりのM60と倍率100倍の望遠鏡で見ると同じ視野にはいります。(写真の丸印)

有名なアンドロメダ大星雲の距離が200万光年ですから、かなり遠くの銀河です。

超新星は今年4月に山形県板垣公一さんが15等星で発見しました。発見数は166ケ目となり国内最多です。

このように銀河の中心核と同じくらいまで明るい超新星はめずらしく貴重な天文現象です。超新星の詳しい説明はカテゴリ「こぎつね座」のパルサーを参照してください。

 

超新星は私たちの宇宙の進化(宇宙論)を知る上で重要な観測対象です。

 どのようにかかわっているのでしょうか?

「宇宙は何でできているのか」村山斉著 幻冬舎新書 P.44より

※全宇宙の約73%は「暗黒エネルギー」と考えられています。

 私たちの目で見えているのは「星と銀河」と「普通の物質」の約5%だけです。

 私たちの宇宙は現在膨張していると考えられており、その膨張エネルギーの

 源が「暗黒エネルギー」と考えられています。

超新星(今回のIa型)は同じ大きさの星が爆発しているため、その銀河の距離を

正確に知ることができ宇宙の膨張の速度を知ることができます。

詳しくは「宇宙のダークエネルギー」土居守 松原隆彦著 光文社新書 P162~

に観測方法と理論が詳しく書かれていますので参考にしてください