天の川銀河の星めぐり

天の川銀河の天体を、天体望遠鏡で見た感じにコリメート撮影で星めぐり中です。

M54ー球状星団誕生の謎(いて座)

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15cm反射(33倍) 2021.9.18 LX7コリメートF1.4x8sec+LPR-Nx1枚
 (南の空低い位置での撮影で、電線が写りこんでしまいました。)

※画像中央のにじんだ星が球状星団のM54です。

前回紹介したM22(いて座の球状星団)の少し南側にある同じ球状星団ですが、地球からの距離が遠い為球状の星が見えませんし小さな天体です。40cm以上の望遠鏡でやっと球状星団の姿が見られます。

当初はM22と同じ天の川銀河のハロ内の天体と考えられていましたが、

1994年に天の川銀河のとなりの銀河「いて座矮小楕円銀河」の天体とわかりました。(下のイラストの②の位置)

今回のタイトルである「球状星団誕生の謎」のわかりやすい説明を、姫路科学館サイエンストピックス「科学の眼」Jun.15.2011より見つけましたので紹介します。

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※私は天文学の専門家ではありませんが、数冊読んだ啓蒙書から球状星団誕生の謎を

まとめてみました。

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  200個ほどの球状星団が見つかっています。

  年齢は100~150億才で、天の川銀河と同じころ誕生した古い天体です。

  回りに引力がないので球状に星が集まり球状星団となりました。

  今回のM54はこの銀河のなかにありました。

  天の川銀河以外で初めて見つかった球状星団ですが、いて座矮小楕円銀河

  中心核かもしれません。誕生は謎です。

  巨大分子雲同士の衝突現場で新しい球状星団が誕生しています。

  天の川銀河では新しものは誕生しておらずこれも謎です。

  遥か遠方の銀河団の間に無数の球状星団があることを2018年にハッブル宇宙

  望遠鏡が発見しました。誕生は謎です。