天の川銀河の星めぐり

天の川銀河の天体を、天体望遠鏡で見た感じにコリメート撮影で星めぐり中です。

ウォルフ359(しし座)

しし座 2019.04.27 Canon 24mm F3.5 20秒(一部拡大)  茶臼山高原にて

※春の星座「しし座」の後ろ足のあたりに「ウォルフ359」という暗いですが有名な星があります。

明るさは肉眼で見るには大きな望遠鏡が必要な13.5等星です。

有名な理由は

・地球から3番目に近い星(太陽は除く)距離は7.7光年。

・数は多いが発見がむつかしい「赤色矮星」である。

矢印の星がウォルフ359 20cm反射(25倍)2022.04.04 LX7コリメート20秒X1枚

※「ウォルフ359」は1918年ドイツの天文学者マックス・ウォルフが地球から見て動きの速い星のリストを作りその359番目に登録された星です。SF映画に出てきそうなファンタジック名前ですね。動きが速いため(毎秒53km)、下の星図のよう位置を変え

ます。

1959年と現在の位置(見かけ上、月の1/6の距離)上の写真と比べてください。

地球に近いため移動してみえます。実はこんなに暗い星が近くにあったのです。

※またこの星は肉眼では見ることのむつかしい「赤色矮星」です。

赤色矮星のH-R図(星の温度と明るさで星をプロットした図)

赤色矮星の特徴は

・質量は太陽の1/10程度(太陽系の木星くらいの大きさ)

・表面温度が低いため暗い。そのため近くにあっても見えない。

・そのため燃焼が遅く寿命は数兆年ほどと長寿命。

 上の図を見てもらうとわかるが、太陽は進化の過程が表現できるが、赤色矮星は進     化が遅く表現できない。宇宙が誕生して150億年くらいだから赤色矮星はとてくも   なく長生き。

・地球から近い星60個のうち50個が赤色矮星天の川銀河の星の3/4を占める。