※今年の夏は雲った夜空が多かったですが、10月の下旬からは晴れた日が多くなり小惑星NEO/PHA「2022RM4」の地球接近を撮影出来ました。
地球に接近する天体をNEO(Near Earth Object) 「地球近傍小天体」と言い、更に地球と衝突する危険性のある天体をPHA(Potentially Hazardous Asteroid)と言います。
2022RM4は今年の9月12日に発見されたばかりで、わずか2か月程で地球と月の6倍の距離まで接近しました。大きさは330m~750mと大きく今後他の惑星の引力や太陽の熱の影響等で軌道が変わり将来地球と衝突しないとも限りません。
大きな天体なのに今まで発見されなかったのは下図の様に軌道傾斜角が大きく、NEO探査の多くが黄道面であったため発見されにくい位置にあったためです。
※最近は広範囲に探査されるようになり、他にも今年8月に発見されたA10lpCH
というNEO(大きさは96~215m)は月までの2.8倍の距離を通過しました。
また今年の9月にはNASAの「DART計画」で小惑星ディディモスの衛星に探査機を衝突させ、その軌道を変えることに成功しました。
今後はこのような地球接近天体の衝突回避の試みが世界中で進められると良いのですが。